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平成武師道訓
私たちが持つべき心の拠りどころ、人の道を探求する会として

いま、この日本に暮らしていて、幸福や充足を感じている人がどのくらいいるでしょうか。
物質的な豊かさが暮らしを覆う反面、国の指針となる政界では汚職が絶えることなく、企業の倫理観欠如に起因する事故、偽装、隠蔽がニュースを賑わし、近親のものが犠牲者となるような凄惨極まりない事件、犯罪が多発しています。先行きの不透明感や秩序に対する不安感は増すばかりです。

一方、金融の自由化による怒涛のような外資の流入は、第三次世界大戦ともいえる経済戦争を巻き起こし、あらゆる事業者に情け容赦のない苛烈な争いを強要しています。常軌を逸したともいえる戦いに生き残ったものを勝ち組、敗れ去ったものを負け組と称し、弱者イジメを助長するような風潮は、自分自身の背中に嘲笑を浴びせかける行為以外のなにものでもありません。

この滑稽さを平気で世界に露呈できる日本人、それを恥ずべきとも思わない日本人。まるで物質の豊かさと反比例するかのように、私たちの心はどこまで貧しくなるのでしょうか。拝金主義に迎合する中で、私たちはなにを失ってきたのでしょうか。

日本人が失ってしまったもの、取り戻すべきもの

日本にはかつて、生き方に対する厳しくも美しい哲学がありました。その象徴が武士道です。
今日では、封建時代の身分制度や宮仕えの辛さの代名詞として揶揄されるケースも少なくありません。しかし、その根幹は「武士の情け」という言葉に込められた「強敵には闘志を燃やして戦いを挑むが、弱い相手には援助の手を差し伸べようとする思いやり」であり、「礼節を重んずる心」なのです。

礼節は、礼儀と節度。礼儀とは、挨拶にはじまる友好的な敬意であり、自分の利害に関わらず人間としての義をまっとうしようとする心がけです。節度とは、自分の欲求に対するブレーキであり、我が行動によって第三者に迷惑をかけることがないようにと自らを律する、内的な秩序です。

今の日本人が失ってしまったもの、そして取り戻さなければならないものこそ、この礼節であり、自分を取り巻くすべてに対する思いやりであると考えます。「礼」をもって、家族や仲間、隣人や地域社会へと輪を広げながら他人のために仕え、「節」をもって内省を繰りかえし、協調を求めていけるような社会基盤の中でこそ人間として、日本人として生まれた喜びや充実感を見出すことができるのではないでしょうか。
平成武師道、すなわち礼節を重んずる心。

今日の日本を憂慮する人、これからの日本を背負う人、すべての方とこの心を共有できれば、日本をもっと素晴らしい国にすることができ、日本人であることを誇れるようになるはずです。

 
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